四つ葉のクローバーを必死で探した僕らを
咎める術を知らない白詰草の丘

無い物ねだりの人間を神様は
可哀想に思ってくれたみたいで
さらに引き抜いたスペルの証

ABCを唱えながら普遍的な言葉の夢を見る
音叉の奥に轟いた悲鳴を調律している
子供も知らないお伽噺

翻るマントの黒を
スパンコールで飾り付けた
個性的な夜景をよそ目に
鳴り響く透き通る声のガラスに
注いだサイダーが弾けて

夢から覚めた


手にしたのは雑草
満開の花は脳内で踊る
カレンダーをめくった先の物語を

書きに行きたい。

手にした箒をペンに変え静かなる空白に
文字の羅列 抜け落ちた母音 星の軌跡


魔法使いは眠らない