起こされたのはちょっと腹立つけど、起こされた相手には弱くて怒れない。



「…なんだよ」


だからちょっとした反抗で軽く睨む。


そんな睨みもものともしない彼女はむくれた様に頬を膨らませて可愛く怒る。




「なんだよ、じゃないでしょ!!
今日はデートに連れてってくれる約束だったじゃん!何呑気に寝てるの!?」



そう言いながら俺の背中をゲシゲシ蹴ってくる。


この街で俺をそんなふうに扱えるのはお前だけだぞ、と思いながらわかったよと言い体を起こす。