【完】私の甘い彼氏様




「それを聞いて碧がヤキモチ妬いてたことは秘密だけど…」




そう静かに言った早紀ちゃんの声は私には届かなかった。




「早紀ちゃん、何か言った?」


「ううん。なんにも」


「そっか」




なんか聞こえた気がしたけど気のせいか!

と、その時




「きゃあっ!」 


「枝岸さん!?」


「どうしたの?」


「大丈夫?」





隣のコートで試合をしていた子達の中からそんな声が聞こえた。

枝岸?
心羽ちゃんだ。

今日具合悪そうだったもんね。

大丈夫かな…?