「おい、そんなに膨れんなって。せっかくの可愛い顔が台無しだぜ?」

「っ!?」

は……はぁぁ!?

なんか、サラッと『可愛い』とか恥ずかしいこと言いやがりましたけど、これ私の聞き違いじゃないですよね!?

何なんですか、この人っ!?

思わず数歩、後ずさりしましたよっ!

「おっ、今度は真っ赤になった。」

「なっ、何なんですかっ!」

言うなですよっ!!

キッと睨むも、返ってくるのは口の端をニッと上げた笑みだけです。

む、ムカつきますね……!

しかも、今度は近寄ってきて……

「わっ……!」

「なんだ?こんなにべっぴんさんなのに、随分とウブじゃねぇか。」

わっしゃ、わっしゃっ。

髪の毛をかき混ぜられます。

は……

はぁぁ!?

「な、何するんですか、やめて下さい!」

「まーた、さらに赤くなって。そんな反応されちゃ、やめられねーよ。」

わっしゃ、わっしゃ、わっしゃ、わっしゃ。

うわわっ、さらに酷くなりましたよっ!!

しかも、すっごい笑いながらやってますね、この人!!

「やめて下さいーーー!!」

どうにか、大きな手から逃れようとするものの、身長差が40cm近くあるのです。

無理です!!

ジタバタしている間に、ソルデさんの手によってさらに髪がボサボサになります。

もーーーー!