片恋い

また少し微笑んで、短く返事をする。




そして私は思ったんだ


やっぱり何かが違う、



成実くんは他の人とは、違う。









私はぼーっとそんなことを考える。










纏っている雰囲気


柔らかな茶色い髪



優しい声







その一つ一つが、全てが、
私の胸の中を掻き立てるようにくすぐってくる。




目を離すなんてしたくない、



ずっと彼を見ていたい





そんな感情が、まるで滝のようにとめどなく溢れてくる。

















「みーお、帰るよー」






既にカバンを持ってドアの前で待っていた梓紗。



その声を皮切りに、私は再び現実に引き戻される。





「…呼んでるよ?」





成実くんが首を傾げて私に言った。





「あ…うん」





私は机に乗っていたカバンを肩にかけ、梓紗の方へと駆け出す。













途中、振り返り






「成実くん、また明日」



成実くんは戻そうとした視線を再度こちらに向けて、驚いたように少しだけ口を開く。






そして





「また明日」







そう言ってくれた。