片恋い

「あ、ぁはい!ごめんなさい…じゃ、なくてえっと…」







限界まで上がった高まった鼓動と状況が相まって、私はもうキャパオーバー…





その時だった。










「はは、だからいいって」











そう言って笑う成実くん。










やっぱり、気のせいじゃなかった。










さっきと同じ、見とれるような成実くんの笑顔。










隣にある開いた窓から、柔らかい風が吹いてくる。






午後4時、徐々に赤らんできた空に浮かぶ夕日が、成実くんをオレンジに縁どっていく。




あ、また…






視界が


世界が






成実くんしか、捉えられなくなって





















「…ん?」





「え?」





成実くんが不思議そうに私の顔を見つめている。





やばい、見すぎた…





「な、なんでもない。ほんとに今日はありがとう、助かったよ」






成実くんの顔からあわてて視線を逸らして、私は言った。








「うん」