“キーンコーンカーンコーン”
6時間目終了のチャイムが鳴る。
「ふぅ…」
私は握っていたペンを置き、腕を伸ばして伸びをする。
流石に6時間目に国語はきつい…
あのおじいちゃん先生の声で延々と昔話を語られたところで、面白くもなんともないわ!
でも寝ちゃったら寝ちゃったで成績に関わるし。
国語はできるから単位落としたくないんだよね。
「ねぇ美桜、今日ドーナツ食べに行かない?」
「ドーナツ?」
梓紗が振り返りながら私に話しかける。
「そこって、雑貨屋さんの隣に出来たっていうとこ?」
「そうそう、今日は時間もあるしどうかなって」
そっか、最近梓紗のバイトが忙しくて、ゆっくり遊ぶ時間なんてなかったから…
「いいね、行きたい!」
「じゃあ決まりね」
梓紗と遊ぶのは久しぶりだから、今日はいっぱい話聞いてもらおっと。
やば、帰る支度しないと…
「ん」
(シャーペン?)
カバンを取ろうと右下に視線を向けると、私の机の影にペンが落ちているのを見つけた。
私は屈んでそれを拾い上げる。
0.3の白いシャーペン。
(誰のだろう…)
私のじゃないし、梓紗は0.4しか使わないし…
梓紗がわざわざネットで芯を買っていたから覚えてるだけだけど。
だとすると…
成実くんのかな?
さっきは確か青を使ってたと思うんだけど、じゃあ数学の時は…
私はうっすらとした記憶を辿りながら、数学の授業を思い出す。
あの時成実くんが机を叩いていた右手に握られていたのは、
確か…
白だった気がする。


