ゆっくり、ゆっくり、気づいていく。
貴方の秘密も、貴方の罪も、貴方の考えも、貴方の想いも。
――もう、いっそ。
たとえ、貴方の全てが残酷でも。
……それでも、わたしは貴方を愛していた。
貴方が、わたしではなく妹を、愛していても。
――貴方に、貴方の罪に。
妹の事故現場には、妹以外にもう一人、男の子がいたらしい。
男の子は泣きながら、駆けつけた警察官に状況を説明してくれたらしい。
男の子は、言っていたそうだ。
『俺は、あの子の恋人です』、と。
――殺されてしまいたい。
ねぇ、その男の子って、貴方のことなんでしょう?
妹の死に、貴方もわたしと同じように、後悔と罪を抱えているんでしょう?