今更、謝ったって、泣いたって、助けたいと願ったって。


妹が生き返ることはない。



――妹が死んだと聞かされた日、後悔よりも重くて大きくて、哀しい色をした罪を背負った。



親は声を上げて泣いていた。


わたしは、ただ、時間を戻して欲しかった。


そうしたら今度は、妹を助けてあげられるのに。



そうしたら、今度は妹が生きている世界で、妹の支えになれるように、いい姉でいられるように、頑張るのに。





妹の死を受け止めきれずにいるわたしは、きっと貴方で、この哀しみを埋めたかったんだ。



でも。


キスをしても、重なった貴方の唇からは温度を感じなくて。


「好き」と囁いても、貴方は静かに笑顔を見せるだけ。



哀しみは埋まるどころか、広がっていった。