いや…、そんなスタンバられても…。
でも、結局乗らなきゃいけないからしぶしぶ乗ろうとするけど、
案外バイクの椅子が高くて、なかなか乗れない。
「なにこれ…高くない?」
あたしがチビすぎるのか…このバイクがデカすぎるのか…。
そんなあたしに痺れを切らしたのか、統牙がバイクから降りて、
「はぁー…ほんっと手のかかるやつ」
なんてため息混じりに言いながら、
あたしの体をひょいっと軽々と持ち上げた。
「ちょっと…!何すんの!?」
もちろん、急に持ち上げられたあたしは暴れる。
あたし、もてあそばれてる…!?
「早く、バイクにまたがれよ」
「あ…うん」
そういう事だったのか。
あたしが苦戦してたから持ち上げて抱っこして助けてくれたんだね。



