「これで行くから乗れ」
「えぇっ…!?」
統牙が普通にあたしにヘルメットを渡してきた。
な、なんじゃこりゃあ…?!!
こんなの昨日あったっけな…?
あたしの目の前にあるのは大きなバイク。
黒くて統牙が自分でカスタマイズしたのかオリジナルティー溢れたバイクだった。
バイクまでカッコいいんですけど…
まったく、罪な男だなぁ。
てか、これにあたしが乗るの?
なんか…似合わなさすぎて嫌なんだけど。
そりゃあ、男らしくてイケメンな統牙が乗ってたらみんなキャーッてなるけど、
あたしみたいなのが乗ってたら…ね?
「早く乗れよ」
当の本人はヘルメットもちゃんと被ってブルルルルッと、バイクのエンジンをかけてスタンバってる。



