「お前が俺のそばからいなくなるって思うだけで俺…心配で堪んなくなって…心臓がすげぇ痛てぇんだよ」 統牙…… さっきまでとは違う弱々しい声に心が痛む。 「だから、お前は俺のそばにいろ」 最後はビシッといつも通りの俺様な口調で。 なんでそこまでしてあたしを引き止めてくれるんだろう。 そばにいろ、なんてドラマでしか聞いたことのないようなセリフ。 まさか、自分が現実で言われるなんて思ってもなかった。 「あたし…統牙と一緒にいていいの?」 「俺はお前じゃなきゃ無理」 「…ありがとう。統牙」