「うぅ…ほんっとに?…ぐすっ…」 家のことはまだ…言いたくない。 統牙になら話せるかもしれないけど、どんなリアクションされるのか怖い。 ごめんね、統牙。 こんな弱いあたしで。 「当たり前だろ。だから、どこにも行くな」 統牙はあたしを抱きしめる力を強めた。 どうして…どうしてあなたはあたしにそんなに優しくしてくれるの? 「なんで…あたしに優しくしてくれるの…っ?」 「俺も分かんねぇ…だけど」 心臓がドクドクッといつもよりも倍以上のスピードで動いてる気がする。