「……なんで…っ」
「あー…わりぃ。
濡れた制服乾かそうと思って
持ち上げた時にコレが落ちてきて中身見ちまった」
そう言って、彼はあたしの制服の胸ポケットに
入っていた生徒手帳をあたしに見せた。
そこにはあたしの情報という情報が全て詰まっている、
個人情報がパンパンの大切な手帳なのだ。
「わっ…!返してくださいっ…!」
慌てて、彼の手から生徒手帳を奪おうとしたけど、
ひょい、と上にあげられてしまい、取れそうにはない。
くっ…身長が高いからって…!!
彼はあたしの様子を楽しそうに笑いながら上から見下ろしてくる。



