「と、うが……よかっ、た…」
ニコッと笑うと、統牙は涙を流したながら
「ありがとな…結実」
そういってあたしの頭を撫でてくれた。
“ありがとう”
それをいうならあたしの方だよ。
だって、統牙と出会って愛してもらってなかったら
あたしは愛の意味すら知ることができなかったんだよ。
こんなにも大切な人ができただけであたしは嬉しいの。
きっと、統牙にしか持ってない“ 愛 ”を
ずっとあたしに注ぎ続けてくれたから。
「す、き……だ、いすき……あい、してる…っ」
あたしの口から統牙への想いが次々と出てくる。
言ってやりたいことは本当はもっと他にもあった。
『なんで嘘なんかついたのよ!』とか
『これからはあたしにも相談して』とか。
でも、そんなこと以上に
統牙への溢れる想いを伝えたくなったんだ。



