頭には包帯がグルグル巻にされていて胸が苦しくなる。 でも…結実は生きてる。 それだけで今は十分だった。 それから、結実が目覚めるまで 結実の家族と交代で見ていることになった。 結実…ほんとにありがとな。 戻ってきてくれて。 結実の細くて長い指の小指に輝くピンキーリングと俺の小指にはめているリングが 重なり合って、蛍光灯の光でキラキラと光っている。 俺はせっかくだから、小指にはめることにしたんだ。 これで、正真正銘のペアリングだな…。 結実の手を握りしめながら心の中でそう言った。