その時…、ウィーンと集中治療室の扉が開いて医者が出てきた。



「結実は…っ!?」


「出血が大量でしたが、
なんとか後遺症も残らず無事です。

今は麻酔で眠っていますが、しばらくしたら起きるでしょうからそばにいてあげてください」


「よかった……ありがとうございました」


「本当によかったですね。

さっきまでは本当に危険な状態だったんですが、
どうしたことか急に回復して……これぞ愛の力ですね」



医者は俺には微笑んでそういうと、
肩を軽くポンッと叩いて去っていった。


それから、結実がタンカーにのって病室まで運ばれた。