「さっきの話の…統牙さんだったの…」
言いにくそうにモジモジしながら
千香がぼそっと言った。
「……嘘」
信じられなかった。
あの仲間思いの統牙が
そんなことするなんて思えなかったから。
「……俺たち裏切られてたのか」
誰かがほぞり、と呟いた。
そんなことない…!!
統牙はいつだって朔龍のみんなのことを思ってた。
そう言おうとしたら、真ん中で椅子に座っていた
総長さんが立ち上がり、みんなの前に出た。
「統牙はそんなことするやつじゃねぇだろ。
お前らが一番よく知ってんじゃねぇのかよ!!」
総長さん……
普段はあまり怒らない総長さんも今日はさすがに怒っていた。
でも、そんなときでも仲間を信じる総長さんはかっこいいと思った。
「そうだよな。あの統牙がそんなことするわけねぇよな」
口々にそんな声が聞こえてきた。
「統牙はなにか理由があって
こんなことしたんだと思います…っ!」
あたしは大きな声でそういった。



