統牙もそう思ったようで、頬が緩んでいた。
「俺はこれからも結実と一緒にいるつもりです」
そういった統牙の顔は凛々しくて、胸がドクンッと高鳴った。
あたしもそのつもりだよ……。
統牙なしなんて考えられないもん。
「えぇ。あなたなら任せられるわ」
「…うちの娘をよろしくお願いします」
お父さんが統牙に頭を下げる。
お父さんもなんやかんや
あたしのことを思っててくれたのかな?
ただ、愛情表現が苦手なだけなのかな?
「頭あげてください。
頭下げんのは俺のほうですから」
統牙がそう言うと、お父さんが頭をあげる。
なんか、すごい空気だな。
でも、まさかあたしにも家でこんなふうに過ごす日が来るだなんて思ってもなかった。
「統牙さん、すごいイケメンだね~!」
さっきまでソファにいたはずの
志穂が統牙の方にきて腕に手を通していた。



