「何してんだよ。早く入れ」
「わっ…!」
玄関で立ち止まっていたあたしを
不思議そうに見ながら、バスタオルを投げてきた。
投げられたバスタオルを反射的にキャッチしたけど、これはどうしたらいいの?
「それで濡れてる髪でも拭いとけ」
「えっ…?」
嘘でしょ……?
これで拭いていいの?
突然、渡されたバスタオルをジッと見つめる。
「安心しろ。ちゃんと洗ってるから綺麗だぞ」
いや…、別にそんなことを聞きたいわけじゃなくて。
なんで、自分よりも先にあたしなんかに
タオル渡してくれるの?
「いや…そんな…」
人とまともに話すのなんて久しぶりだから
なんて言えばいいのか分からなくて、言葉に詰まる。



