【完】俺が愛してやるよ。




だから、手も出せなかった。

でも…一緒にいればいるほど
当たり前だけど鈴とは違うことを実感した。

結実といると、不思議とあの闇から抜け出せそうで…。


俺は結実のことをいつの間にか本気で好きになっていた。

最初は鈴と重ねていたのに、
結実は俺を俺として見てくれたんだ。

顔とかじゃなく、本気で真っ正面からぶつかってきてくれた。

俺をいい人だといってくれた。
俺が否定してもずっといい人だと思ってくれていた。


強気なくせにすぐ泣くし、無自覚だけど…
すっげぇ相手のことを考えてて、温かい優しさで俺を包んでくれるんだ。


こんなにも愛おしいと思うのは初めて。

鈴のことは忘れたわけじゃない。
今だってたまに思い出して悲しくなるし、会いたくなる。


だけど、最近思い出すことが減った。
それは結実が俺のそばで笑ってくれるから。