【完】俺が愛してやるよ。




あとから聞いた話だけど、


鈴は学校でいじめられていたらしい。

両親譲りの整った顔がこの地域では気に入られなかったらしい。

それでも鈴は俺の前では
一言もそんな事言わずに泣きもせずただ笑っていた。


親戚からも女だからといって
厳しい言葉を浴びせられて、もう限界だったんだろうな。

あんな細くて小さな体で一人で…必死に耐えていたんだ。


俺は……鈴を救えなかった。

俺が救ってやらなきゃいけなかったのに。

俺には大好きでいてもらう資格も“お兄ちゃん”と呼んでもらえる資格なんてないのに……

“ごめん”と謝らなきゃいけないのは俺なのに。

俺は自分を責めた。

鈴をいじめていた学校になんか行く気にもなれずに、
鈴に厳しい言葉を浴びせていた親戚の家も飛びだした。

行くあてもないのに…。