「似てるんだ、お前は。

統牙が大事にしてた奴に」



そう言われたとき、頭が大きな石で
ガツーンと思い切り殴られたような感じがした。

統牙の過去は…何があったの?

君はその人とあたしを重ねてみているの?

だから、あの日あたしの涙をそっと拭ってくれたの?


不安と疑問の両方が一気に押し寄せてくる。


「そ、んな……」


それしか言葉にできなかった。

信じていたいそう思った。
でも、どうしても疑ってしまう気持ちもあって
あたしの頭の中はグチャグチャだった。