「…寝れねぇんだろ」
低くて甘い声が耳に届く。
起きてたんだ……。
「統牙もじゃん」
「心配なんだろ?自分の家が」
なんで…なんで全部分かっちゃうんだろ。
あたしが悩んでることも全部。
まるで、あたしの心が裸で丸見えみたいじゃん。
「……どうして分かるの?」
「携帯見てはいつも辛そうに顔歪ませて、
それでも無理して笑ってるのも知ってる」
統牙はあたしのこと見てたんだ……。
ついつい気になって見てしまう携帯。
でも、当然誰からの連絡もなくて本当はショックだったけどそれを必死に自分で否定してた。
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