「バーカ。お前のことだよ」
耳元で囁かれたその言葉。
統牙があたしを後ろからギュッと抱きしめる。
うっそ……なんであたしなの?
「あたし看護師じゃないよ?」
「俺が風邪ひいたら誰が看病してくれんの?」
「そ、それはあたしがするけど…」
野菜を切りながら言う。
耳元で聞こえる統牙の声に心臓が加速していく。
「じゃあ、俺限定の看護師じゃん」
俺限定……
なんだかそれを聞いたら、さっきまでのモヤモヤが少しどっかに行った気がした。
「すっごい太い注射打ってあげるからね」
気分が楽になってそんなこと言ってみる。



