週が明けた月曜日、今日は夏らしく良く晴れていた。

教室に着くなり下敷で顔を扇ぎだしたあたしに、あやねがジュースを差し出してきた。

「…なに?くれるの?…おはよ。」

「おはよー瀬口。これ、土曜のお詫び!ごめんね!」

「は?お詫び?」

あたしは、あやねからお詫びをされる様な事が思い当たらなかった。

「うん。土曜日、気付いたら瀬口達とはぐれちゃってたじゃん?あやねは連絡しようかって言ったんだけど、生輝が2人のジャマすんな、って。」

「あやね…生輝くん、シメていい?」

「まぢー?あやねは構わないけどぉ(笑)?」

「…。」

…いいんですか。

「でもあやね的にはね、瀬口好きな人いるって言ってたし、さすがに2人きりはマズイかなって思ったんだよ?」

「あはは。何もなかったから大丈夫だよ。それにあたし怒ってないし。」

「ホント?よかったぁ。昨日も瀬口からメールとかなかったから、てっきり怒ってると思ってた~。」

「気にしすぎー!ジュース得しちゃった。」