水玉模様

「落ち着いた?」

そう言ったのは、工藤瞬。

優しい目で、あたしを見ていた。

「…ん。ゴメン。」

「謝んないで下さいよ!むしろ俺、嬉しいし。和奈姉が俺の部屋にいるんだもん。」

「……バカ。」

あたしは一言だけ言った後、ミルクティーを一口飲み込んだ…。


“帰りたくない”と言ったあたしに困惑しながらも、工藤瞬は“家が近いから”…と、招き入れてくれた。

「ウチに女きょうだい居ないからさ、ごめんね?母さんのじゃセンスねぇし。デカイけど、俺の着る?」

「大丈夫。タオル貸してくれてるじゃん?」

あたしの笑顔を見て、笑顔になる工藤瞬。

工藤瞬は、あたしの濡れた服の事を心配してくれていたんだ。

「とか言って、タオル首にかけてるだけじゃないっすか!」

「わっ⁈ちょッ…!」

あたしの首にかかってるタオルで、髪をわしゃわしゃ拭きだした…。