水玉模様

「和奈姉…。」

工藤瞬は、少し戸惑っているみたいだった。


なんでかな…。

逢いたい人に、あんな最悪のシチュエーションで逢ってしまうなんて…。

サイテーの決定打だ。

てか逢いたいなんて、今日逢いたいなんて…思ってなかったし。

確定じゃん?

学校以外で一緒にいる2人を、出来れば見たくなかったんだけどな…。

森さんと付き合ってるって、いい加減認めなよ。

いつまでも笑ってごまかしていないでよ…。

いつまでも、あたしを―――…。


「…とりあえず、場所変えよ?」

工藤瞬は、困った様に笑ってから言った。

「…。」

あたしは、黙って頷いた――…。



「…ありがと。」

あたしは、温かいミルクティーの入ったマグカップを受け取ると、黒いローテーブルの上に置いた。