水玉模様

あたしに、どうしろと言うの…?

あたしはまた、立ち止まってしまった…。

「……。」

冷たくなっていた身体が、触れた肩から少しずつ温度を取り戻すくらい、あたしの心は反応していた…。

「ーーー…っ。」

声なんか、出る訳もなかった。


篠田くん…なんで……。

「…和奈姉?」

名前を呼んだ後、工藤瞬はあたしの視線を追っていた。

そして、視線をゆっくりとあたしに戻したのが視界に入った。

工藤瞬の顔を見たら、すぐに目が合った。

「あ…同じクラスの、篠田くんなの!偶然だよね~っ!地元、このへんなの??」

あぁ…不自然なテンション。

目なんか泳ぎまくりだよ。

「…。」

「あと、篠田くんの、か…彼女、の、森サン。」

「……。」

なんで。

何か言ってよ…。