水玉模様

たこ焼きとその他イロイロと買い込んで丘に着いた時には、既に人だかりが出来ていた。

「あそこにしよっ♪」

あやねがピョコンと跳ねて、指を差す。

あたし達は、その場所に座りこんだ。

「あのさ~、さっきの…。」

ドォン…!

「なにー?聞こえないよー?」

「だから、さっきの話!」

ドォン…!
ドォォ…ン!

「もぅ一回言ってー?」

工藤瞬が横で何か言ってるけど、花火の音でよく聞こえない…。 

「ナンパの話っ!和奈姉が――………ますから!」

「ーーー…!」

耳元で聞こえた、ハッキリとした声ーーー…。

今度は、ちゃんと聴こえたーーー。


”和奈姉がナンパされたら、俺が1番に守りに行きますから!”

「そんなの、離れてたらわかんないじゃん。」

何言ってんだ、あたし。

「じゃぁ近くに居させて下さいよ。」

「…。」