水玉模様

「どーもこーもないよ、この前のクリーンデーで、水ぶっかけられたし。」

「マジで⁈」

「うん。」

充也は笑顔のまま、ため息をついた。

「なんか充也、ヘン。」

「そうか?…まぁアレだ、俺はオマエの味方だから。」

「わけわかんないしー。あはは…はは…。」

これ以上、続かなかった。

笑いたかったのに、笑えなかった…。

「無理すんなよ?」

「やめとけとか言う割りには、優しいじゃん…。」

「俺はいつも優しいっつーの。」

「…今は、あいさつくらいかな。充也と3人で騒いでたのがフツーに懐かしいよ。」

「そぉだな。沙耶香がベッタリだもんなぁ。あ…すげータイミング。」

「…あ。」

ホントだ…。

あたしと充也の視界に入ってきたのは、篠田くんと…森さん。

森さんが篠田くんから離れて教室へ入って行き、篠田くんがこっちに向かって歩いてきたところで、あたし達に気付いたみたいだった。