「瀬口お帰りーっ!」

あやねが近づいてきたけど、あたしはそれを無視して席についた。

「あーシカトー!」

「…。」

一応、あやねの顔を見てみた。

やっぱり…。

さっき教室に来た1年生は何なんだーーーとでも言いたげな顔をしてる。

「告られたりしたとかぁ?」

「わッ!声っ、デカイから!」

慌ててあやねの口を塞ごうとするも、遅かった…。

近くにいる女の子達に、聞かれてしまった。

「うぅ…。瀬口にもやっと浮いた話が…。」

「あやね、わざとらしいわ。」

「さっきの1年の話?告られたってホント?」

「かわいい顔してたじゃん!」

「付き合うの?」

クラスの女の子達に、詰め寄られるあたし。

「えっと…断った、よ?」

「もったいなーい!瀬口、1年の時元カレと別れて以来でしょー。」

「ほっといてよ、あやね。」

話しながら、あたしが見てる先には…篠田くんの姿。