「でもかわいいかも。ありがとう。」

「てか実は俺も。見て?」

そう言って、シャラシャラという音と共に瞬の着てるニットの首元から出てきたのは…チェーンに通された指輪。

シルバーにラインは黒だけど、あたしのと同じ…。


「…。」

ペア…だったんだ。


「俺らさ、ずっと一緒…かな。」

「…。」

瞬ーーーその言葉に、キュンと胸を締めつけられるあたしがいた。


「ずっと一緒に決まってるでしょ!」

あたしは、一番の笑顔で瞬に答えた。


「和奈ーーー。」

そっと抱き締めてきた瞬が、温かかった。

「…お揃い、だね。」

瞬の胸の中、瞬のドキドキを聞きながら触れた指輪は、少しひんやりと…冷たかった。

「うん。お揃い。」

瞬の、あたしを抱き締める腕が、少しだけ強くなった…。


今日あたしは、心を決めてきたんだ。

「ーーー瞬。」