「誰の指のサイズで買ったのよ?」

「あ…いや……ごめん。俺、こんなハズじゃ…。」

瞬をフォローするつもりで、茶化して終わろうと思ったのに。


ーーー瞬が、泣いてしまいそうに見えた。

「大丈夫。いいよ、全然。ちょっと意地悪言っただけだから。ありがと。」

どの指にはめるかなんて、実際はそんなに大きな問題じゃない。

大切なのはーーー気持ち。

あたしの事を大切に想ってくれてる瞬を見てると、そう思えるんだ。

「だめだよそんなんじゃ!ちょっと待って!」

瞬はガサゴソと引き出しをあさり始め、少ししてから「あった!」と嬉しそうに声をあげた。

「…何?」

「和奈、指輪かして?」


「…。」

瞬はあたしから指輪を受け取ると、それを同じ様なシルバーのチェーンに通してあたしの首に…ネックレスにしてくれた。

「これならサイズ関係ないよね。…指にはできないけど。」