水玉模様

「てか誕生日いつ?」

「うわッ、彼氏失格じゃん(笑)!12月20日!忘れないでね。」

「お、今週の日曜日じゃん。お祝いしなきゃね~。」


瞬は、毎日家の前まで送ってくれる。

寒いからわざわざ送ってくれなくてもいい、と言っても聞かないんだ。

そんな優しさが、嬉しかった。


照れながらも繋ぐ手と手が、瞬との絆を確かなものに変えようとしてくれていたーーー…。


「じゃぁ、また明日。」

「うん、おやすみ和奈。帰ったらメールする!」

「うん。」

あたしは瞬に、手を振った。

空はまばらに雲がかかっていて、オリオン座を半分隠していた。



あたしは、心を…決めた。



「瀬口ぃーッ!誕生日、オメデト♪」

12月18日ーーーあやねがニコニコしながら、あたしにプレゼントを差し出してきた。

「あたしの誕生日、20日なんだけど。勝手に年とらせないでよ。」

「だって日曜じゃん?瞬くんと一緒なんじゃないの?」