水玉模様

「…買ったけど?悪い?」

「マジで…付き合ってんだな。」

「は?」

「もう…いいのかよ…。」

「…。」

それは、篠田くんのことーーー?


「工藤に乗り換えた的な?」

「ちょッ…それどーゆう…!充也だって、そうしろって言ってたじゃん!乗り換えたとかやめてよね。」

「オマエはそれでいいのかよ?」

充也は、鋭くあたしを見ていた。

「いいって何が…?」


「…悠はなぁッッ……ッ!」

なに…。

なんでアンタが、そんな必死になってんの…。


「あっ、瀬口ぃーっ!こんなとこにいたー!」

「あやね…。」

「行こ?あ、まだ充也くんと話してた?」

「ううん、もう終わった。」


「瀬口。」

あやねとバスに戻ろうとしたあたしを、充也が呼び止めた。

振り返らずに、立ち止まるだけのあたし。