水玉模様

遠くない過去なのに、懐かしい気持ちになるのは、きっと色んなことがありすぎたからだ。


あたしは、ミルクティーの入ったペットボトルを見つめた…。


何をやっているんだろう…。

窓にはまだ、雨の粒が残っていたーーー。


ミルクティーは、あの日のことを思い出させる…。

あの日、初めて瞬の部屋に行ったんだ。

あれから4ヶ月弱ーーーまさか今…その瞬の彼女になっているなんて。

早く瞬に会いたい―――そう思うのは、あたしの中で瞬が大きな存在になっている証拠。


篠田くんとやりとりしていたメールを開いたあたしの中を、その内容が通過する…。


「…っ。」

なんで、こんなにも…思い出す。

消そうとした記憶が、どんどん溢れて…。


無意識に1つ1つ読み返してるあたしは、零れた雫を拾う様に、没頭していた…。

メールを読んでいるだけなのに、その時のことをあれもこれもとリアルに思い出してしまう自分が、やたら悔しい。

でもそれも、もう終わる。