水玉模様

早く帰って、瞬に会いたいな。

…てか、ホントに眠れそうにない。

眠れない夜は、色んなことを想い巡らせてしまう…。

その全てが、もうずっと前の出来事みたいな錯覚さえ覚える。


気分を変えたくて、あたしは部屋から出た。

ノド…渇いたな。

ロビーに自販機なんてあったっけ…。


あたしは薄暗い通路を、ロビーへ向かって歩いたーーー。

足音に気を付けながら歩いてる途中、身体は肌寒さを感じていた。

ケータイにつけているイヤホンジャックのチャームが、ジャージのポケットの中で小さく音を立てていた…。


あたしはロビーの自販機でホットのミルクティーを買うと、喫煙所に入った。

タバコなんか吸わないけど、喫煙所は小さな部屋になってるからバレにくいだろうと思った。

分煙化に感謝…かな。

「…ふぅ……。」


ケータイの中の、メールの履歴…これも消さなきゃな。

読み返せば、たちまち記録は記憶に変わるーーー…。