話をそらす意味が、わかんないんですけど。

でもそれが、何故かすごく可笑しくて…。


「あはっ…!あはははっ!」

気が付けば…声をあげて笑っていたーーー…。


好き―――…。


ただ、それだけ。

愛トカ恋トカ言われても、よくわからない…。

想うだけで、涙がでそうになる。


『好き』だけじゃ、だめなのかな…。

「篠田くん。」

篠田くん…。

好き…。

「なに?」

たこ焼きを食べる手を休めて、あたしの方に向き直る篠田くん。

その目を見つめ返す、あたし。


とにかく、今、伝えたい…。

相手にされなくても…。

そう、思った―――。

そんな事を考えているあたしの両手は、また少しだけ震えてきた。



ヒュ~……


「あたし…っ、好き……!」