怒るあたしを見て、同級生の彼も二つ上の先輩もため息をつきながらこう言った。
「もっと落ち着いてて冷静なやつだと思ってたのに。これくらいで怒るとかイメージと違う」
イメージと違うって何?って思った。
だって付き合ってたとき、あたしはどちらのことも真剣に好きだった。
それなのに、他の女の子と仲良くしてることを指摘したらいけなかったの……?
だから、生徒会役員をやってたひとつ上の先輩と付き合ったときは彼のイメージを壊さないように気を付けた。
彼が女の子と仲良くしていても、笑顔で受け流すようにした。
デートの約束をすっぽかされても、気にしてない風を装った。
そうしているうちに彼はだんだんあたしに連絡をくれなくなって、3日くらい音信不通になったあとにこう言われた。
「美姫ってほんとに俺のこと好きなの?いつも冷めてて、一緒にいてもつまんねぇ」
挙句の果てに、「他に好きなやつできたからわかれて」と。
冷たく言い捨てられてあっさりとふられた。



