「美姫の場合、弟たちの顔がレベル高いもんね」
「そんなことないよ」
ふーたんに言われて、ママ似の双子の弟たちの顔を順に思い浮かべる。
確かに、あのふたりは身内の贔屓目を抜いても多少見た目がいいとは思うけど……
あたしにとってはただの生意気な弟でしかない。
「とりあえず、次会ったら携帯番号くらい教えたら?」
「やだよ。あの子中2でしょ?弟たちと同いの中学生なんて論外」
揶揄ってくるふーたんに向かって、顔を顰めてみせる。
「もったいなーい」
そう言って笑うふーたんは、やけに愉しそうだった。
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