「美姫ちゃん、今日、リオたちと来たんだね。外部から顔のよく似たかっこいい子がふたり来てるってクラスの女子が騒いでた」
仁織くんが、無邪気な笑顔を私に向けてくる。
その笑顔も、笑うたびにクセのある髪がふわりと揺れるところも、全部とても愛おしいと思うのに。
それなのに、今は泣きたいくらいに苦しい。
「仁織くんだって、女の子たちに騒がれてたじゃない」
低い声でそう言うと、仁織くんが驚いたように目をぱちくりとさせた。
「え、俺?そんなのあるわけないじゃん。よく騒がれてるのは燿だよ。店番の時間帯だって、考えてみたらあいつのせいで忙しかったのかも」
本気でそう言って眉を顰めている仁織くんを見て、全然わかってないと思った。
確かに、友達の燿くんはモテるのかもしれない。
でも、焼きそば屋の列に並んでた子たちは仁織くんの噂もたくさんしてたよ。
それに、仁織くんには彼女だっているんだよね。
それなのに。
そのくせに……
どうして、あたしなんかに告白してきたの?



