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「いただきます」
箸を割って、仁織くんがくれた焼きそばに手を合わせる。
彼が言ったとおり、中等部と高等部をつなぐ裏庭には全く誰もいなかった。
裏庭の端にぽつんとひとつ置いてあるベンチに腰かけて、焼きそばを食べる。
お祭りの屋台で売ってそうな見た目の焼きそばは、味も普通に美味しかった。
「ごちそうさまでした」
黙々と食べてから、再び手を合わせる。
ゴミ、どうしようかな。
捨てるなら、中等部の校舎のほうに戻らないといけない。
携帯で時間を確かめたら、仁織くんの店番が終わるまであと5分くらいはある。
店番が終わったからってすぐにここに来れるとは限らないし。
ゴミを捨てて戻ってきても、入れ違いにはならないだろう。
そう思って、中等部の校舎に引き返した。
裏庭から一番近い場所にあったゴミ箱に空になったプラスチック容器を捨てる。
それからまた裏庭に戻ろうとしたら、あたしと同じように飲食物のゴミを捨てに来たらしい、中等部の女の子と目が合った。



