「こんな時間まで何をしていたの? テスト週間中よね? 」


時計に目をやると、まだ20時にもなっていない。
久しぶりにやって来たくせに“親”を気取りださないでほしい。

そしてこの流れから、間違いなくお決まりのパターンが始まるはず。


「ファミレスで友達と勉強してたから」

「そんなところでしていないで家か図書館ですればいいでしょう? いつもこんなに遅いの? ご近所の人がみたら、 」


やっぱり思ったとおり。
いつものように世間体を気にする話が始まってしまった。

前はテストの点数で、その前が部活に入るよりは塾に行きなさいってことで。
シュシュの色でさえ注意されたこともあったっけ。


顔を合わすたびに何かしら理由をつけてきて、うんざりする。


この人は、わたしのことよりも世間様の目の方が大切で、そして気になって仕方がないみたい。