「あ、……美桜見て」 ドアを閉めようとした先生が空を指差した。 その先には雲のない夜の空を、星を避けるように飛行機がチカ、チカ、と光を点滅しながら飛んでいる。 「……なんだ、流れ星じゃなさそうだね」 あんなにゆっくりな動きの流れ星なんてあるわけないし、どうせ間違うならUFOじゃないの? それに流れ星だったとしても、見つけてよろこぶなんて咲久也先生は子供っぽい人なのかもしれない。