差し伸べた光と手の温もり

う、嘘っ………………。

嘘なのかな?でも嘘でも嬉しいよ…………。

私の頬にまた涙が溢れたさっきの涙とは違う

温かい涙だった。


(うぅ……………蒼君………………)


必死に涙を拭いていると七瀬が私の頭を自分の方へ寄せた。


「今は、誰もいないから思う存分に泣いていい。頑張れよ。」


(なんで私なんかに優しくしてくれるのよ…………)



泣き止むと、放課後になっていた。


「ありがと。七瀬くん」


「同じクラスなんだから七瀬くんじゃなくて
翔也でいいよ。」


七瀬く……翔也は、ほんとに優しいな


翔也は、私が寝ている間かばんを持ってきてくれた

かばんにはいつもゴミや汚い教科書がはいっているのに今日は何も入っていなかった。


「今日は何も入ってない……………」

小声で言うと、翔也がビクッと体を動かした。

翔也の手は、ゴミをあさったのかと思えるほど手が汚れていた。

「翔也ありがと
じゃあねバイバイ。」


私はお礼だけをいって、家に帰った。

そのあと、翔也が何かを言っているのも知らずに


「はぁ、あいつかわいすぎな………。
そろそろ始めないとな…………」


なにかが始まっていくことを私はまだ知らない