パサッ
全「っ」
「詰まらない日々だったよ」
顔を上げて驚くこいつらの顔は面白い
でも、驚くのは当たり前か
しゃべれないと思っていた私が
こうして話してるんだもんね…
まぁそれよりも、髪と目の色が気になるか、
話したことなかったもんね
「お礼は言っとくよ、やっと抜けられるからね
どうせ好きで『桜華』に入ったわけじゃないし
別にいいよ、お姫様の座はお好きに。
興味あったわけでもないしね…
え、何…もしかして私が泣くと思った?
ありえるわけないでしょ?仲間のことなんて あんたらは何も知らないんだから」
忍「は?」
「まぁ自分達で調べなよ
私はそこまで優しくないから」
まさかこんなに簡単に抜けられるとは
思ってなかったから感謝だわ
これから暇になっちゃったけどどうしよ、
家に帰ってお昼寝タイムにでもしよ、
私はそのまま学校をでて帰宅している時だった。
いきなり変な布で覆われ、気がついたときには
鎖につながれて牢獄の中…
ぜんぜん理解できなかったよ
そこの男達に聞いた話では
私の元父親の兄、
私からしたら叔父、一応血縁関係がある私が
借金返済のために売られたってわけ
鎖は頑丈だし、見張りは交代で24時間
逃げる隙間なんてなかった。
もう覚悟決めて諦めた私は
どうやって死んでいけばいいのかと考える。
だけど…
そんな中で頭の中に出てくるのは
死んだ父さんの最後の言葉だった
『いつまでも笑っていて…
そしたら必ずお前は幸せになれる
きっと…願いを叶えてくれる人が現れるから』

