「どうしました?」
夏「あ、いや…笑ってくれたと思って」
「私だって笑えますよ?」
まぁ警戒しているときは
殆どが作り笑いだし、
そういえば、こんなに早く警戒心がとけたのは
初めてだな…
昔会ったことがあると言われたからか?
夏「確認しようと思ってたんだが…
俺のことは知ってるのか?」
「え、い、いいえ」
夏「…俺は…草薙組の若頭なんだ」
組…世にいうヤクザというやつかな?
そりゃあ側近もつくわけだ
いつ命を狙われるかわからないし、
若頭ってことは次の組長ってことだし、
「納得できますね」
夏「?」
「こんなに美形じゃないですか
世界一狙えますよ」
私が夏風の肩に手をおくと
夏風は腹を抱えて笑い出した。
そんなに笑うこと言ったかな?
夏「お前、俺が怖くないのか?」
「怖い?…そんな事思っていたら
初めに会ったときにもう怖がってます。
だけど…貴方は私の目を見てくれた。
それだけで…いいんです(ニコ」
私の目を見た奴らは皆、引いていく
普通じゃない目、そう言われ続けて
気づけば周りには誰いなくなっていた。
そんな私の目を真っ直ぐ見てくれたのは
お父さんとお父さんが拾ってきた人達、
お父さんの友人達しかいなかった。
確かにこの人もお父さんに拾われてきた人だけど
それでもいいんだ…

