そう言いながらも、栄助の自転車の後ろに乗る。



学校を出たら、坂。


その坂を下りるとき、恐がったふりして、栄助に抱きつくのが好きだった。



「栄助〜!空、綺麗だよ♪♪♪♪」



「マジで!?」


ゆっくり自転車をこぎながら、空を見上げる栄助。



「あー!栄助!!!ほら、雲!!!ハート型だぁ♪」



「すげぇ!写メとるか??」


「うん!!!とる!」



二人は、ケータイを取り出し、ハート型の雲の写メをとる。



「麗美、待ち受けにしよ♪」


「じゃあ、俺も!!!!」



「お揃いだねっ♪」



お揃い。


それだけで栄助と繋がっていれるみたい。