「…暑くね?」
「瞳、やばい。溶けそう。」
「妖怪か。」
あたしと瞳は早々に日陰に避難している。借りてきた簡易的なパラソルってところがいただけない。
7月初旬の海は遠くから見ても綺麗。
だけど、そんな海より暑さをとったあたし達。
避暑地じゃないのか、ここは。
隣で寝そべってピクリとも動かない瞳。
「とことん海を楽しめてない…。」
うん、そうだね…。
「午後からは気合入れて遊ぶからな〜…。」
そう言いつつも暑さにはとことん弱いらしい。既にもう午後だし。
ジリジリと太陽が直に照りつけて、暑いというよりむしろ痛い。
女子のあのキャッキャした雰囲気も暑い。
だってほら、陽炎が見えるし。
そんな炎天下の中、元気に走り回る気力なんてない。
「沙凪!瞳~!」
「あ、安田。」
元気だなぁ。
「ビーチバレーでもしない?」
瞳と顔を見合わせ、これ以上ここにいるのも来た意味がないと思い、安田の提案にのることにした。
2組の女子みんなでやるらしい。


